年頭所感

日本クリーニング用洗剤同業会

会長代理 藤井 一

会長代理 藤井一

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。日頃より当会の活動に多大なるご支援とご協力を賜りまして誠にありがとうございます。

 昨年は4月から10月まで大阪において万国博覧会が開催され目標を上回る来場者で賑わいました。スポーツ界では大谷・山本・佐々木の日本選手の活躍でドジャースがワールドシリーズを制覇したり、イチロー氏の野球殿堂入り、女子ゴルフでは山下・西郷両選手によるメジャー制覇、大相撲では大の里、豊昇龍の横綱、安青錦の大関昇進等明るいニュースがありました。一方では主食である米の不足と価格高騰やトランプ関税に伴う各種値上がりや自民党の敗北による与党の過半数割れ、台湾問題の高市首相発言に端を発した中国との関係悪化等マイナスの材料も発生しております。

 国内を見ますと長年続いたデフレの状況から消費者物価の上昇が進むことでインフレへ向かいつつあります。しかし個人消費が強くはなくデフレに戻る可能性もあり予断を許さない状況です。この状況下で当会がどのように対応していくかは大きな課題であると認識しております。

 次にクリーニング業界の状況についてですが、ホームクリーニング市場はビジネスカジュアル・クールビス等の定着に加え、気候変動の影響による気温上昇もあり入荷点数の減少が続いており、値上げにより売上を維持している状況で事業者の破産や廃業も増加しております。今後も厳しい状況が継続すると思われますが、業界全体で新需要の開拓、生産性の向上を検討し、当会としてもできることを提案してまいります。

 テキスタイルリネンサプライ(ホテルリネン、病院寝具、ダストコントロール、ダイアパー)、おしぼり、施設ランドリー等の市場は、ホテルリネン、おしぼりに於いてはインバウンドの増加等により売上高の回復は顕著となっておりますが、一方で人件費、原料、水道光熱費の高騰と労働力不足の影響も強く受けており収益面での回復の足かせとなっており、一層の省人・省力化と生産性の向上が求められております。

 当洗剤同業会の2025年上半期出荷統計は前年比80トン増で100.5%と久しぶりに増加に転じました。洗剤の濃縮化や自動投入の進展はここ数年加速しており、当会としましてもクリーニング業界の要望に沿った製品改良や対応を行ってまいりたく存じます。

 本年の皆様のご繁栄とご健勝をご祈念申し上げ、年頭の挨拶に代えさせていただきます。

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