年頭所感

特定非営利活動法人 日本繊維商品めんてなんす研究会

理事長 中村 美和子

中村理事長

 謹んで新春のお喜びを申し上げます。皆様におかれましてはお健やかに新年を迎えられたことと存じます。日頃は当会の活動に対してご理解とご協力を賜り感謝を申し上げます。

 新型コロナウィルスの感染拡大は現在も広がりを止めることができない状況にありますが、そろそろ積極的に共存を考えなければならないという思考が定着しつつあるように思われます。消費が低迷する中昨年はクリーニング業界においても閉店や廃業といった厳しい現実を目の当たりにする1年間でありました。

 当会において、運営方法については時代の変化に合わせ細かく微調整をしながら進んでまいりましたが、方向性については会の創設以来「会の主旨」に則ってぶれることなく運営してまいりました。コロナの感染拡大が始まってリアル授業ができない時からオンラインに取り組み、昨年のように規制が緩和されると同時にオンラインとリアルのハイブリッド開催を試みたものの物事は何でもやってみないとわからないことが多くあります。当会でもいろいろな壁にぶつかりながら今を迎えられたのは、20人以上の若い理事さん達の探求心とバイタリティ、さらにクリーニング業界において唯一の「教育機関である」という旗のもとに出来た結束の成果であったと思います。そして何よりそれを見守り応援してくださる会員企業の皆様のお力添えが当会の力の源であるということは言うまでもありません。

 昨年度は、今までの旧基礎科が「ベーシックコース」と呼称が変わり2年制となりました。旧ゼミ科は「マスターメンバー」と呼称を変え、かつてのような下の科を卒業しないと進めないという仕組みを変え、会員企業の従業員さんであればたとえベーシックコースを修了してなくてもマスターメンバーに入れるという融通性を持たせ、現在の世の中の変化を掴むために外部から多数の講師の方々をお招きし、セミナーを実施しました。そして、昨年初めてスタートしたのはクリーニングアドバイザー受験に匹敵する内容の「店舗スタッフ育成コース」そしてクリーニング師試験の内容に沿った「工場スタッフ育成コース」の2コースです。学びを求めて当会にご参加いただいた生徒さんに大きな手ごたえと成果を出していただく為にこの2コースが誕生しました。

 さらに3年に1回の受講が義務付けられている「クリーニング師研修」及び「従事者講習」にも、東京・埼玉に関しては当会の理事の中から7名の講師が活躍しています。理事の皆さんは自分磨きのために高い志を持ってボランティアで会の運営に参加されています。こんな不安定な時代でも愚痴を言うわけでもなく、当会の運営にかかわる改善策を自社にも生かし建設的な前向きな考えを欠かしません。

 今年も引き続き新入会員の募集をしております。まだTeMAにかかわりのない皆様には門を広く開けてお待ちしております。クリーニング業界に特化した「人材」を「人財」に変える新たなカリキュラムを用意して各企業様のお手伝いをすることにより業界の発展につなげていく所存です。

 クリーニング業界の発展をご祈念申し上げ年頭のご挨拶とさせていただきます。

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