クリーニング所における衛生管理要領、一部改正

「クリーニング所における衛生管理要領」(昭和57年3月31日環指第48号)が、2023年7月3日付で一部改正された。

今回の改正では、クリーニング師の役割が明確化されたほか、クリーニング師研修の受講についても明記。またデジタル臨時行政調査会で策定された「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」を踏まえる観点から、クリーニング師の必置義務についてはデジタル技術等を活用して適切に業務を行うことができる場合、オンライン実施・兼任で対応できるとしている。

クリーニング所における衛生管理要領・新旧対照表

第1・2(略)

第3 管理

1 クリーニング師の役割

(1)クリーニング業法に基づき、洗濯物の処理を行うクリーニング所に必ず設置することとされているクリーニング師は、衛生法規に関する知識、公衆衛生に関する知識並びに洗濯物の処理に関する専門知識及び技能等を有する者であり、当該クリーニング所の衛生管理を行う上での実質的な責任者として、以下の業務を担う役割となるものであること。

ア 衛生法規及び公衆衛生

(ア)クリーニング師は、前記の趣旨を十分認識し、施設、設備等の衛生管理、有機溶剤等の適正な使用管理、衛生的で安全な従事環境の確保等について、当該クリーニング所の他の従業者に指導的立場から関与すること。

(イ)クリーニング師は、当該クリーニング所において、洗濯機、脱水機、プレス機等の安全・衛生管理、洗剤、有機溶剤等の管理、指定洗濯物の適切な消毒など、クリーニングに関する衛生の確保、改善及び向上に努めること。

(ウ)クリーニング師は、利用者利益の擁護を図るため、クリーニング事故の発生防止に努めるとともに、万が一事故が生じた際の対応責任者として原因究明を行い、利用者が不当に不利益を被る事態となることがないように努めること。

(エ)クリーニング師は、感染症や災害が発生した場合の事業継続計画(BCP)の策定等に積極的に関与し、感染症や災害が発生した際には、当該クリーニング所において、適切な感染防止対策や災害被害の軽減・復旧等に取り組むこと。

(オ)クリーニング師は、当該クリーニング所における近隣環境への安全配慮や環境保全対策等に向けた取組を推進すること。

イ 洗濯物の処理

(ア)クリーニング師は、洗濯物の適正な処理について、当該クリーニング所の他の従業者の教育・指導を行うこと。

(イ)クリーニング師は、当該クリーニング所において、洗濯物の処理に関する品質管理の実質的な責任者として、衛生的で質の高いクリーニングサービスの提供に努めること。

(2) クリーニング師は、3年を超えない期間ごと(業務に従事した際は1年以内)にクリーニング師研修を受講することにより、知識及び技能の向上を図ること。

(3) 営業者は、クリーニング業法第4条により、クリーニング所(洗濯物の受取及び引渡のみを行うものを除く。)ごとに1人以上のクリーニング師を置かなければならないこととされているが、(1)のアの(ア)、(ウ)及び(オ)並びにイの(ア)の業務は、デジタル技術等を活用して適切に業務を行うことができる場合は、当該業務についてオンライン実施・兼任により対応できるものであること。

2〜5(略)
第4〜6(略)

第1・2(略)

第3 管理

1 クリーニング師の役割

(1)クリーニング業法に基づき、洗濯物の処理を行うクリーニング所に必ず設置することとされているクリーニング師は、公衆衛生及び洗濯処理に関する専門知識等を有する者であり、当該クリーニング所の衛生管理を行う上での実質的な責任者となるものであること。

(2)クリーニング師は、前記の趣旨を十分認識し、以下に掲げる施設、設備等の衛生管理、洗濯物の適正な処理、有機溶剤等の適正な使用管理等について常に指導的立場からこれに関与し、クリーニングに関する衛生の確保、改善及び向上に努めるとともに、日頃から関連する研修会、講習会への積極的な参加等により一層の衛生、洗濯処理等に関する知識、技能の向上に努めること。

2〜5(略)
第4〜6(略)

AMG