年頭所感

日本クリーニング用洗剤同業会

会長代行 友田 直樹

友田会長代行

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。日頃は当会の事業活動に多大なるご支援とご協力を頂き有難うございます。

 2020年春から始まった新型コロナウィルス感染症の感染拡大も昨年で2年目となりました。特に昨年夏の第5波では多くの陽性者が発生し、自宅療義者の増加も課題となりましたが、ワクチン接種完了者も7割を超え一旦は感染拡大も収まっている状況ではあります。しかしながらコロナウィルス自体が無くなったわけではありませんので、第6波に備えた対策の整備が急務だと思われます。

 一方で世界的にみると、ワクチン接種が進んだこと等による急速な経済活動の再開に伴って生じている、原材料の高騰や不足が間題となっています。私共のクリーニング用洗剤業界でも、これらの間題にどう対応していくかが大きな課題であると考えます。

 次にクリーニング業界に関して見てみたいと思います。

 まずホームクリーニング市場ですが総務省統計局「家庭調査報告」によると上半期クリーニング支出額(全国2人以上の世帯)は2,502円で前年比287円減の80.1%となりました。これは在宅勤務が急速に加速したことによる背広、ワイシャツ減少などが市場全体に影響を与えた結果と思われますが、この傾向は2020年から続いており下半期も同様と考えております。今後も厳しい状況が継続するものと考えられますが、多様な働き方改革に向かう社会情勢の変化を把握しつつ対応して行くことが必要な市場であると思われます。

 一方、テキスタイルリネンサプライ(ホテルリネン、病院寝具、ダストコントロール、ダイアパー)・おしぼり、施設ランドリーなどの各分野も2020年と同様大きく影響受けました。特にホテルリネン分野は新型コロナウィルス感染拡大による海外からの旅行客減、ビジネス活動縮小、国内旅行の自粛要請などで最も大きく影響受ける形となり、市場環境は一変し停滞分野となりました。感染拡大が一旦収まっておりますので、今後は新型コロナウィルス感染拡大対策を徹底して取組んでいって頂きたいと考えています。

 当洗剤同業会の出荷統計も上半期は前年比621トン減で前年比96.4%の結果となり、下半期もある程度同様な状況が続くものと予想されます。厳しい環境で先が見通せない状況ではありますが、当洗剤同業会としては、新型コロナウィルスがクリーニング業界に与える影響を見極めながら、引き続き適切に対応して参りたいと考えております。また、当洗剤同業会は「衛生&高品質」を基本としつつ新型コロナウィルス感染拡大防止製品に最適な薬剤、処方の提供により業界への貢献を果たして行きたいと考えております。

 本年も皆様のご繁栄とご健康を心よりご祈念申し上げます。

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