日本公庫の景気動向等調査結果(2021年4~6月期)

日本政策金融公庫は2021年4~6月期の生活衛生関係営業の景気動向等調査結果を発表した。

2021年5月中旬に生活衛生関係営業の9業種3,290企業を対象に行われ、有効回答のうちクリーニング業は264企業。クリーニング業について、その結果をみてみたい。

業況判断DI
業況判断DI ▲22.0
売上DI ▲36.7
採算DI ▲33.0
利用客数DI ▲46.2
客単価DI ▲47.4
  • 業況判断DI=前期対比「業況好転」企業割合-「業況悪化」企業割合
  • 売上DI=前年同期対比「売上増加」企業割合-「売上減少」企業割合
  • 採算DI=当該期「黒字」企業割合-「赤字」企業割合
  • 利用客数DI=前年同期対比「利用客数増加」企業割合-「利用客数減少」企業割合
  • 客単価DI=前年同期対比「客単価上昇」企業割合-「客単価低下」企業割合
設備投資の動向
設備投資の実施状況 12.9%
来期の設備投資実施予定 9.1%
経営上の問題点(複数回答)
顧客数の減少 73.9%
仕入価格・人件費等の上昇を価格に転嫁困難 17.8%
客単価の低下 49.6%
店舗施設の狭隘・老朽化 13.3%
従業員の確保難 4.9%
後継者難 3.0%
事業資金借入難 3.0%
その他 8.0%
特に問題なし 3.4%
業況判断理由

【山形県】業況:好転(今期)

今年の冬は寒さが厳しかったため、冬物衣料のクリーニングが昨年よりも多かった。それでもコロナ禍以前に比べればずいぶん少ない。

【千葉県】業況:悪化(今期)

コロナ禍の影響で主要取引先である近隣ホテル3軒からの受注が減少。加えて、今期はスーパー銭湯からの受注もなくなり、とても厳しい状況であった。

外出自粛に加え、リモートで仕事をする人が増え、ワイシャツやスーツ類の洗濯需要が減少している。

【長野県】業況:不変(来期)

ワクチン接種が始まり飲食店等の法人需要が盛り返してくれば、状況も変わってくるはず。冬物、春物の持込みについては、出足こそ悪かったが、少しずつ活発化してきた。来期もそこまで落ち込むことなく推移するものと考える。

【岡山県】業況:悪化(来期)

コロナ禍の影響による需要減に加え、石油価格の高騰で原材料費が大幅に値上げとなり、利益圧迫の要因となりそう。

多賀電気