| クリーニング業務にパソコンを取り入れて、活用するための方法を解説している「もっとパソコンを使おう〜クリーニング業務のPC活用術」(システムギャラリー・土肥照広氏)。これまで連載してきた第1部のまとめを掲載しています。 |
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パソコンの世界が、どんどん日常の生活の中にもとけ込んできました。やがてはアメリカのように、一家に一台という日がくることも、そう遠くないと思われます。 さらにインターネットの近年のブームは、一気にそのスピードを加速させるものでした。クリーニング業界でも、その動きは目覚ましいものがあります。 確かに情報の伝達や、さまざまな連絡ごとに関しては、結構パソコンが使われだしたという気はします。これはこれで、非常に喜ばしいことではあるのですが、その一方でパソコンの活用方法が、インターネットだけに偏っているという声も多くきかれます。 また、ちょっとしたお絵かきソフトを、たまに使う程度のパソコン活用しかできていないという側面もあります。 これでは、本来のコンピュータの力が発揮できません。もっとも「インターネットさえできればそれでよい」と言う方もいらっしゃるでしょう。 しかし、せっかく購入したパソコンですから、もっと業務に活用しませんか。 例えば、私たちの日常業務を考えてみましょう。 経理、業績管理、営業店管理、給与計算、顧客管理、etc・・・実に多くの数字にまつわる業務の多いことか。しかしこれらの数字の把握こそ、コンピューターの得意とするところなのです。 本来コンピューターの得意とするところはDB(データベース)につきるでしょう(現在のパソコンでは様相は少し変わってきましたが、特にマルチメディアの分野やDTP等は素晴らしいものがあります)。クリーニング業界でも、それは例外ではありません。販促でいえばDM等がその良い例といえるでしょう。 ただ、ここでも一部の方は、必要以上に顧客管理を要望しますが、これは考えものです。高価な顧客管理機能が付いたレジを購入して、それをパソコンに取り込んで云々・・。それはそれで結構なことだとは思いますが、よく考えてみてください。レジを買って、パソコンを購入してソフトを作ってもらって・・・、一体いくらお金がかかるのでしょうか?それならば最初から、アメリカのようにパソコンでレジシステムを作った方が、はるかに安くつきますし、パソコンの得意とするところでもあります。 しかし顧客管理を行って、最近ご無沙汰のお客様にサービス付きのDMを発行したとします。そして、そのお客様が来店されたときに、常連のお客様と鉢合わせしてしまったらどうしますか。あまりにも地域密着型の商いでは、必要以上の顧客管理は仇になることがあるのです。 もっとも顧客管理によって、自店の現状を把握するというのであれば話は変わりますが、私のところに相談される方の大半は前者のケースなのです。したがってクリーニング業界では、このような使い方もあまり良い活用方法だとはいえません。では何が良いのでしょうか... クリーニング業界でのパソコンの良い活用方法について、一概には言えませんが、元に戻って考えてみましょう。 例えば経理業務ですが、これは毎日正しく記帳していれば、あまり苦にもなりませんが、それでも大変な作業であることに変わりはありません。それが何らかの理由で、一週間も溜まれば、もう大騒ぎです。しかしパソコンであれば、さほど時間もかかりません。 特にどの産業においても経理業務ほど、パソコンが機能を発揮する業務はありません。税理士の先生からの報告を待たずとも、リアルタイムで自店の現状の財務状況がわかります。その他の業務で考えてみても、取次店の成績管理や支払い金額の換算なども、パソコンであればスムーズに行えます。 これらの話は、すでにご承知で、当たり前かも知れませんが、活用しているかというと、案外そうでもないようです。 パソコンを活用しているという方も、いま一度,活用状況を見直してみてはいかがでしょうか。 また、いま十分に活用できていない方は、どのような業務を簡略化することができれば時間の使い方が有効になるのかなど、考えてみてはいかがでしょうか。 とはいっても、実際にはそんなソフトは売っていないし、自分でも作れない。オーダーすれば恐ろしく高くつく、とお考えかも知れませんが、そんなことはありません。表計算ソフトでも、十分に活用することはできます。 もちろん、それでは十分ではないという方もおれるでしょう。その場合はオーダーソフトということになりますが、中には安いところもたくさんありますから、積極的に利用してみたらいかがでしょうか。現在ではネット上でも、オーダーソフトの製作依頼を募集しているところもあります。 さあ、もっとパソコンを活用しましょう。 パソコンの間違った使い方、正しい使い方と、いろいろと探ってみましたが、やはり使わないよりは使った方が便利であることに間違いはありません。もう一度顧客管理を例に取って考えてみましょう。 顧客を管理するというのは、自店にとってはどんなメリットがあるかを考えてしまいがちですが、本来の顧客管理(特に近年のマーケティング)は、お客様にとってどんなメリットがあるかを考えなければなりません。 例えば、過去に自店にお越しいただいたお客様の来店記録を探ることができたとしたならば、その中で、セール期間中にだけお越しいただいているお客様がいらっしゃるとしたならば、あなたならどうしますか? 気持ち的には、何かスッキリしないところがあるかもしれませんが、お客様の利益を考えてみてください。そのお客様が、普段から自店にクリーニングを出してみたいと考えていたとしたら・・・。 本来、セールの目的が、お客様の利益還元という考えから行っているのであれば、それは何の躊躇もなく、DMやチラシ等でセールのご案内をするべきです。 「×月×日よりセールを行います。是非ご来店をお待ちしております」 これだけで、ずいぶんとお客様は、このお店を信頼してくれます。事実、こうしたことをこまめに行っている業者がありますが、お客様の総回転率が大変よく、いわゆる死に客がいません。当然、売り上げも5年間(進行形)下がりません。 これだけではありません。お客様ごとの売上金額や来店記録が取り出せたなら、プレミアDMとかで上位のお客様に対して、ご案内を差し上げるサービスもできるわけです。きちんとポップなども店内に飾ったりして。 以前、間違った顧客管理は致命傷になると書きましたが、正しく活用すれば、大変有効な販促です。つまり顧客管理とDM(ダイレクトメール)のような販促は一体でして、決して切り離して考えてはいけないということです。 販促という文字がおどるだけで、セールを考えているようでは、顧客管理はしない方が良いでしょう。むしろ、お客様の近況を把握したり、行動パターンを把握することに重点をおき、いかにタイムリーに、さまざまなご案内を提供することができるかがポイントではないでしょうか。 そうなるには「個」で捉えたマーケティングが必要になります。 そのようなマーケティングには、コンピュータは必要不可欠といえます。ここまで書いたような戦略を、頭の中でだけで行おうとしても、これは不可能です。しかしコンピュータがあれば、前にも書きましたようにDB(データベース)が基本であるわけですから、簡単な作業といえるでしょう。 とはいっても現在、レジで受付をされている方は、そのデータをパソコンに取り込むのも大変な作業といえるでしょう。むろん、業者に頼んでDBを構築するのが望ましいのですが、価格的に安いものではありませんので、必要に応じて検討していきたいところです。 顧客のデータを集めるというのは何かを管理し、それを有効に運用するという概念が存在するからにほかなりません。しかしながら、上手にこのデータを活用できない、データの重要性を認識していない経営者も多く存在します。そのため、顧客管理がDM(ダイレクトメール)発行の最高手段だと認知するきらいがあります。 これらは本来二次的要素であり、自社の技術を確立した後に顧客に認知させるべき手段に他なりません。この辺を取り違えると、大きな打撃を将来に受けることに成りかねないのです。 つまり、販促が効かなくなるのです。データベースの使い方については、様々な考えがこれまでにも多く存在してきましたが、闇雲なDMの発行は、かえってお客様の反感をまねく恐れがあるという見地から、絞り込みによるDMが最近の考え方です。 そのためにはクリーニング業界では、曜日や時間に対するデータの裏付けが必要になります。これらの実証がないにも関わらず、DMを発行してしまうと、DMを受け取っていないお客様と、DMを持ち込んだお客様がバッティングしてしまうこともあります。このようなことが起きないように処理するためにも、上記のようなデータの集積が必要なのです。 |